バレエスクールDX化計画 -キャッシュレス決済導入編-

ライムライトの仕事部屋
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今回の話は少しマニアックです。自営業で教室を運営している方には参考になるかもしれません。

キャッシュレス決済の課題

2022年3月から連絡アプリを本格的に導入して、次にとりかかったのがキャッシュレス決済サービスの導入です。毎年7月末か8月の頭に発表会があり、そのあと、約2週間の夏休みを経て、クラスの進級があるので、新しいクラスが始まる8月下旬からサービスを開始できるよう、準備を進めました。

個人事業主が大半を占めるバレエ教室で、キャッシュレス決済の導入に二の足を踏んでいる教室は少なくありません。キャッシュレス決済にも色々ありますが、主なものは銀行振込かクレジットカード決済です。今回導入したシステムはクレジットカード決済だったのですが、課題はどちらも同じです。

以下に、キャッシュレス決済の代表的な課題を記します。

  • クレジットカードを持っていない生徒への対応
  • チケット制*の生徒への対応が難しい
  • クレジットカード会社への支払手数料による収入減少

*1レッスン1チケットとして、レッスン料のチケットをあらかじめ購入しておき、レッスンを受けるたびにチケットで支払いをするシステム

クレジットカードを持っていない生徒への対応

これはシンプルに現金払いとキャッシュレス決済を生徒が選べるようにすれば解決します。

収入を管理する側としては、全てキャッシュレス化すれば、現金の帳簿をつける必要がなくなり、業務の負担は減らせるのですが、それはスクール側の一方的な論理で、やはり生徒さんごとの事情に合わせるのが親切だと思います。

チケット制の生徒への対応が難しい

バレエ教室には決まった曜日を決まった回数通われる生徒さんのほかに、仕事などの都合に合わせて、通える日だけ通う生徒さんもいます。なかには、受験シーズンだけチケット制で通って、受験が終わったら月謝に戻す、など短期間で支払い方法を変更する学生さんもいます。

今回導入したキャッシュレス決済のシステムでは、月謝払いの場合は事前に支払額を変更したり、支払い自体を停止することが出来るのですが、チケット制に関しては設定が難しく、導入初期の段階ではミスが発生しそうだったので、チケット制の生徒は引き続き現金払いをお願いすることにしました。

クレジットカード会社への支払手数料による収入減少

手数料の額は利用するサービスによっても異なりますが、だいたい売上の3-4%前後です。例えば、月謝が1万円で50人の生徒がいる教室であれば、年収は600万円ですから、支払手数料は18-24万円。なかなかバカになりませんよね。

クレジットカードの規約で、クレジットカードに支払う手数料は買い手(ここでは生徒)側に負担させてはいけない、というルールがあります。ですから、収入減は別の手段で取り返さないといけません。

上にあげた教室の場合、新規の生徒が2名増えればこの差額は回収できます。ですから、支払い方法の多様化やニーズにあったクラスを拡充など、サービス全体の質を向上させることで収入減少分は補うことができます。

まとめ

はい、今回はこれでお終いです。

キャッシュレス決済の導入に備えて、助教師の先生方に説明会を催したのですが、あるベテランの先生から以下のような指摘がありました。

「親から現金を預かることで、習い事に対する親への感謝が生まれているのではないか。」

確かに、そういった一面もあると思います。一方で、子供に多額の現金を持たせることに抵抗のある親御さんもいらっしゃいます。また、若い人にはキャッシュレス決済が浸透しつつありますが、年配の方は現金払いの方が慣れているということもあります。

ですから、キャッシュレス決済と現金払い、生徒がそれぞれの事情にあった支払い方法を選択できるようにしました。

 


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