続・ダンサーの怪我について考える

ライムライトの仕事部屋
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ゴールデンウィーク直前、妻が膝を怪我してしまった一件にさらなる展開があったので共有します。

ことの経緯

僕は定期的にブログをアップし続けるために記事を書き溜めています。そのため、出来事が起こってから記事を公開するまでに若干のタイムラグが発生しているので、まず、時系列に沿って何が起きたのかを整理します。

  • 4月29日(土)外の教室でレッスン中に、妻が膝を痛める。かかりつけ医に痛み止めをもらい、週明けに整形外科の受診を勧められる。
  • 5月1日(月)レントゲン、MRI検査をしてもらえる整形外科を受診。「変形性膝(しつ)間接症」とそれに伴う「外側半月板損傷」と診断される。

この時は労災の申請をせずに受診しました。

週末をはさんでいたし、労災の申請は治療費を支払った後からでも払い戻しが受けられることは知っていたんだ。

この日は検査のあと、膝にヒアルロン酸の注射をしてもらいました。そのおかげか、1歩あるくのも大変だった妻の症状がみるみる軽快していきました。

ヒアルロン酸治療は膝の動きを滑らかにして、クッション作用を高める効果があるよ。
この他にも再生医療を使った治療方法などがあるけど、これはまだ保険適用外。

  • 5月8日(月)この一件をまとめた最初の記事を執筆。(公開は5月15日)
  • 5月12日(金)整形外科を再受診。労災での治療を申請。「変形性膝間接症」には労災が適用できないことを告げられる。

今、ここ。

労災が、おりない!!

医師の説明によると、「変形性膝関節症」というのは長年の負荷の積み重ねで少しずつ膝関節が変形していってしまうもので、業務中の事故によって突発的に発生したものではないため、労災が適応されないそうです。

つまり、こういうこと。

  • ねんざや肉離れ→労災おりる
  • アキレス腱断絶→労災おりる
  • 変形性膝関節症→労災おりない!

医師に文句を言っても仕方ありません。労災でお金を出すか決めるのは労働監督基準署です。労災認定を受けるには、労災でカバーできる症状でカルテを書いてもらい、別の治療方法を選択するしかありません。その場合、ヒアルロン酸注射には労災が使えないそうです。

結局、僕たちの判断としては、労災を使わずにヒアルロン酸の治療を継続することにしました。理由としてはヒアルロン酸治療で症状が回復していることと、国民健康保険の適応内なので、1回の治療費が安いことです。

変形性膝関節症で労災がおりる場合もある

例外もあります。

それは、過去に労災認定を受けた膝の治療を受けたことがあり、その怪我が原因で変形性膝関節症をあとから発症してしまったケースです。

じつは20年ほど前、妻は劇団四季に所属していて半月板を損傷し、手術を受けていました。

それじゃん!その手術が原因で徐々に膝が変形していった可能は大でしょ!!

確認したところ、残念ながら劇団四季の治療は自費で行われていて、労災を使っていませんでした。今はどうなっているか分かりませんが、少なくとも当時の劇団四季は劇団員を労働者としてはみなしていないようです。

原則、日雇い労働者でも事業に使用されて賃金を受け取る場合、すべての労働者に労災は適用されるはずですが、実情は異なるようです。

まとめ

最後に、膝関節の治療は人によってさまざまなアプローチがあり、この記事はヒアルロン酸注射の治療を勧めるものではありません。

ここで知っておいてもらいたいことは、踊りをしていればいつか怪我をするリスクがあり、自衛できる手段を考えておかないと、仕事や生活に支障をきたしてしまうということです。労災がおりると思って高額な治療を受けて、あとからおりないことが分かったら目も当てられません。

労災で治療を受けたい場合は、勤務先と医療機関に先に伝えようね!

こういったトラブルへの対策は前回の記事で紹介したとおりです。労災でカバーできる怪我もたくさんありますので、舞台関係の方は、まずは所属されている団体が労災申請ができるかどうかを確認されてはいかがでしょう?

 


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