AIの登場でバレエ業界はどう変わる?

ライムライトの仕事部屋
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昨年あたりから人工知能(AI)の発達が注目されはじめて、これからいろいろな仕事がAIに代替(だいたい)されるのではないかと注目されています。

ためしにAIに「人工知能の発達によって置き換えられる仕事」について聞いてみました。

いわゆる頭脳労働をする人のことを「ホワイトカラー」と呼び、肉体労働をする人のことを「ブルーカラー」と呼んだりしますが、上記のほかに高学歴の仕事と言われている弁護士や、税理士、司法書士などのホワイトカラーの仕事も、AIにとって変われる可能性のある仕事などと言われています。

ソフトウェアの発達は物理的な機械を伴わないので早く、逆に工場での日雇い労働などはロボットの開発などに時間がかかるので、AIがとってかわるのは時間がかかりそうです。

AIが代替されにくいと言っている、芸術、カウンセリング、教師の分野もAIにより、仕事の置き換えがはじまっています。

映像業界も仕事の一部は代替が進んでいる

たとえば、僕の本業の映像業界は、創造的な仕事に入ると思いますが、すでに以下のような作業はAIができます。

・静止画の作成や修正

・簡単な編集作業

・映像の長さにあわせた音楽の作曲

・映像内で話している内容を文字起こし

・翻訳

これらの作業はまだ完璧ではないので、最初の命令と最後の仕上げには人の手による作業が必要です。ですが、様々な分野が専門化した映像業界で、静止画を作成したり、文字起こしをしたり、音楽を作曲したりという仕事は、これまで専門の人や会社が担ってきました。そう言った仕事についている人にとっては切実な問題です。

カウンセラーや教師に関しても、患者の過去の言動をベースに最適化されたアドバイスを送るAIカウンセラーや、生徒の学力にあわせて一番習得しやすい方法を提案するAI教師は近いうちに出てくるでしょう。しかもそれらのデータリソースは世界トップクラスのカウンセラーや教師です。

僕はそれでも、業務の一部はAIに代替されても、すべての仕事が置き換わることはないと思います。

変化する役割

どの業界においても、人とのコミュニケーションが中心となる部分は置き換えができないと思います。

最近、渋谷にPepper Parlorというロボットレストランができました。料理の注文や配膳、お会計など、料理以外の全てをロボットが行うお店だそうです。これで仕事が全部まわるとなると、ウェイターの仕事はもういらなくなるのかというと、そうは思いません。

このお店の場合、東急プラザの5階のスペースをほぼすべて使っているので、かなりの広さがあります。そして料理に関しては、「ロボットのお店にしては美味い」くらいの期待値で来ているはずです。

これが逆に、10人入ればいっぱいになる、マスターとウェイターのふたりでまかなうような、小さなお店の場合はどうでしょう?このお店に足を運ぶお客さんが期待するのは、常連と会いたいとか、マスターと話がしたいとか、ウェイターがおすすめしてくれる料理が食べたいとか、お店の雰囲気が好きだとか、全部その場所で発生するコミュニケーションがベースに成立しているものです。

ですから、上にあげたようなホワイトカラーの仕事でも、人とのコミュニケーションが重要な部分は引き続き人が担っていく部分だと思います。

習い事に関して言えば、すでに一流のレッスン内容はネットを検索すれば出てくる時代です。

ですが、オンラインレッスンの記事でも書きましたが、教室は単なる技術習得の場ではなく、先生と生徒、生徒と生徒、親と先生、親と親のコミュニケーションの場になっています。

これからの時代、先生が生徒に授業を教えるという一方的な関係性から、生徒に寄り添い、信頼関係を築いて成長をサポートするという関係性に変化していくことが求められるのではないでしょうか?

まとめ

もともと、ホワイトカラーはパリッとした白シャツを来ているビジネスマン、ブルーカラーは肉体労働者の青い襟の作業服を指していて、ブルーカラーを下に見るような差別的な意味合いを含んでいます。

ところが、AIの発達によってホワイトカラーとブルーカラーの価値が逆転しました。お百姓さんや漁師、介護職などの肉体を伴う仕事の価値が改めて見直されています。

ってかどう考えても、そっちの仕事の方が社会にとって重要でしょ。

芸術に関しては、プロのダンサーの圧倒的な動き、なまの役者による迫真の演技、ミュージシャンによるライブパフォーマンスが代替不能なのは当然ですが、肉体を伴わない絵画に関しても山田五郎さんのYoutubeチャンネルで面白い話をしています。

果たしてAIは、アンリ・ルソーの絵みたいに、本人は大真面目に書いているけどはたから見るとヘン、みたいな絵は描けるのでしょうか?たとえ描けたとして、作家の生き方と切り離されたそれらの絵は、はたして面白いのでしょうか?

アンリ・ルソー《私自身、肖像=風景》 ルソーでかいし、ちょっと足浮いてる。

 


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