舞台の映像配信について

ライムライトの仕事部屋
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コロナの影響もあって、最近は踊りや演劇も劇場公演をライブ配信したり、公演終了後に録画した映像を配信したりするケースが増えてきました。

こういった配信について、前向きな主催者もいれば、やりたくない主催者もいます。それぞれの事情があって主催者はどちらかを選択しているわけですから、その選択は尊重されるべきと思います。

僕の場合、将来舞台を主催する立場になる一方で、現在は映像配信を行う側の立場にあります。

そんな僕の希望はこれです。

映像配信を上手に活用して、より多くの人に劇場へ足を運んでもらいたい。

今日はちょっとニッチな内容ですが、今後映像配信を検討されている方や、舞台の映像配信を見たいと思っている方に、舞台と映像配信の違いについて僕なりの考えをまとめました。

映像配信のメリットとデメリット

まずは舞台の映像を配信するメリットとデメリットについて、Chat GPTに質問してみました。

以下に回答内容をまとめます。


メリット

  1. 地理的な制約の克服
    • 映像配信により、地理的な制約を乗り越えて視聴者が参加できます。舞台がある地域にいなくても、視聴者数を増やすことができます。
  2. 柔軟性と利便性
    • 映像配信は、時間や場所に制約されることなく、視聴者が自分の都合の良い時間に視聴することができます
  3. 追加の収益源
    • 映像配信は、追加の収益源を生み出すことができます。
  4. コミュニティの拡大
    • 映像配信は、より多くの人々が参加することによってコミュニティを拡大する機会を提供します。

メリットについては全部その通りだと思う。4だけ補足すると、映像配信することで、常連さん以外の人が舞台を発見し、新しいお客さんになる可能性があるということ。問題は次のデメリット。


デメリット

  1. ライブ体験の欠如
    • 映像配信は劇場のライブパフォーマンスとは異なり、その臨場感やエネルギーを完全に再現することはできません
  2. 技術的な問題
    • 映像配信では、技術的な問題が発生する可能性があります。
  3. 著作権とセキュリティの問題
    • 舞台の映像を配信する場合、著作権やライセンスの問題が生じる可能性があります。また、映像の盗撮や不正な共有などのセキュリティ上の懸念も存在します。
  4. 収益の分配と経済的な影響
    • 映像配信の普及によって、実際の劇場での観劇需要が減少し、劇場や舞台芸術の経済的な影響が生じる可能性もあります。

デメリットへの対策

1.ライブ体験の欠如

これはその通りだと思う。前提として、舞台芸術は舞台で上演するために設計されているのだから、映像配信は劇場鑑賞の代わりではなく、劇場とは別の魅力を伝えるコンテンツと捉えた方が良さそう。もちろん、予算をかければカメラ台数を増やしたりしてクオリティは上がるので、配信チケットは前売りして利益を確定させた上で配信にかけるコストを決定した方が良いんじゃないかな。

2.技術的な問題

Zoomなどを日常的に使っている人も、ライブ配信は撮影の技術やネットワークに関する知識、販売方法に関するノウハウも必要になるので、プロに頼んだ方が安全。また、配信するプラットフォームによって、顧客データの管理方法や配信方法、手数料も異なるので、慎重に選ぶ必要があるよ。

3.著作権とセキュリティの問題

音楽や映像素材によっては劇場の中で使うことはできても、インターネット上で公開することができないものもあるよ。あと、配信する範囲を限定することで著作権侵害にならないこともある。チケット代を取らない発表会は、映像配信しても著作権侵害にならない場合があるよ。違法に共有されてしまうリスクと、多くの人に広めやすいメリットは背中合わせなので、最後はどちらも天秤にかけて判断するしかないんじゃないかな。

(著作権法第38条)営利を目的としない上演・演奏・上映・口述等
営利を目的とせず、聴衆や観衆から料金を受け取らず、上演・演奏・口述等する者に報酬を支払わない場合は、著作物を公に上演・演奏・上映・口述等することができる。

Youtubeは限定/非公開にかかわらず版権素材が著作権侵害に引っかかるので注意が必要。

4.収益の分配と経済的な影響

お客さんが配信で観ちゃったら劇場に来なくなるんじゃないか、と心配している人は多いと思う。でも、ミュージシャンのCDが売れたからってライブに来るお客さんの数は減るだろうか? ここで大切なのは、いかに演出家や出演者ひとりひとりにファンをつけられるかだと思う。

まとめ

最後に一番重要なことは、主催者が映像と舞台、それぞれの長所と短所を理解することだと思います。

たとえば、映像にできて舞台ではできないことのひとつに、クローズアップがあります。劇場の最後列で見えなかった出演者の表情にカメラは寄ることができます。せっかく配信をしても、その特性を理解せずに舞台全体が見える引きの絵をずっと配信しているだけではもったいないと思います。

意外かもしれないけど、配信チケットの購入者は舞台を観にきたリピーターが多い。舞台とは違った魅力を発見できるし、面白いかどうか知っているから安心して購入できる。知り合いにシェアしやすいのも映像配信の魅力。

舞台の映像配信が普及してまだ日も浅いので、難しい点もいろいろとあると思います。今度、このブログでは映像配信にまつわるトラブルも含めて、みなさんに共有していこうと思います。

 


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